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Last-Modified:07-Apr-09 16:07:14. JST

特殊環境における心理的サポート―南極越冬隊員の心理に関する研究―


画像:JARE46越冬隊提供

研究代表者:桑原知子(京都大学大学院教育学研究科)
研究メンバー:桑原知子(京都大学大学院教育学研究科)
研究協力者:鳴岩伸生(京都光華女子大学)、川部哲也(大阪府立大学)、佐々木玲仁(京都文教大学)、重田智(仙台市スクールカウンセラー)

プロジェクト概要
 現代においては多様なフィールドでヒトが活動することが求められるようになった。南極や宇宙ステーションなどの閉鎖環境もその一つである。これらは地上とは異なる特殊環境である。そこで、1)閉鎖環境に耐えうる心理特性、適性とはどのようなものか、2)どのような予防的取り組みができるのか、3)閉鎖環境において心理的な安定、危機回避を図るためにはヒトはどのような適応機制を発揮するのかといった点について、研究をおこなっている。このことは、ヒトが生きる上での「適応感」を明らかにするうえでも有効なアプローチであると考えられる。
 当研究チームは国立極地研究所の研究協力を得て、これまで南極越冬隊隊員に関する心理調査を4年間にわたって継続して行ってきた。そこでは、閉鎖環境の下で何が隊員の心理的安定を図るのに有効なのか、その変化をどのような方法によってモニターできるのか、日本隊はどのような特徴を示すのかを、国際比較を通じて明らかにしてきた。
 当プロジェクトにおいては、これらの知見をもとに、閉鎖環境におけるヒトの心理的状態を適切に評価する手法を提言するとともに、閉鎖環境で活動するヒトが危機的状況に陥らずにすむための予防的「サポート」、あるいは、実際に破綻してしまったときにはそれを回復させる緊急「サポート」の方法を確立しようとするものである。
 将来的には、閉鎖環境のみならず、1)僻地や海外など、地理的極限状況、2)被災などの物理的・精神的極限状況、3)心理的バランスを崩した場合の心理的極限状況にあるヒトの危機に対する心理的サポートについての調査・研究・実践を視野に入れたプロジェクトである。
 平成19年度には、既に開始している第49次南極越冬隊への質問紙調査に加え、帰国後の隊員を対象とした面接調査を行った。平成20年度にはロシアのペテルスブルグで開催される南極研究集会(SCAR)(http://www.scar-iasc-ipy2008.org/)にて研究成果を発表する予定である。

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